
にゃぶね、今日ガブッと読んだのは、
Carabelliさんたちの「Knowledge drives conservation: Tackling the shark consumption issue in Italy – A case study」という論文にゃ。
イタリアでは、サメ肉が市場で流通しているにゃ。
でも、商品に使われる一般名を見ただけでは、それがサメの仲間だと気づきにくいことがあるにゃ。
今回の研究では、ミラノとその周辺に暮らす人を対象に、サメについての知識、食べた経験、今後の購買意向、表示に対する考えをアンケートで調べたにゃ。
🌍 背景:食卓の上で見えにくくなるサメ
イタリアは、長年にわたって世界の主要なサメ肉輸入国のひとつに数えられてきたにゃ。
論文によると、2009年から2019年の平均輸入量では、イタリアは世界第3位だったにゃ。
2024年の貿易統計でも、品目によって順位は異なるものの、主要な輸入国に含まれているにゃ。
でも、今回のアンケートでは、回答者の約64%が「イタリアでサメ肉が合法的かつ日常的に販売されている」とは考えていなかったにゃ。
さらに、世界の主要なサメ肉消費国としてイタリアを選んだ人は、わずか4.4%だったにゃ。
🏷️ 「サメ」と書かれていない一般名の問題
イタリアでは、サメ肉が必ず別の魚に偽装されて売られているわけではないにゃ。
問題は、サメ種の合法的な一般名を見ても、それがサメだと分かりにくいことにゃ。
研究で回答者に示された名前には、次のようなものがあったにゃ。
- smeriglio:ニシネズミザメ
- spinarolo:アブラツノザメ
- palombo:ホシザメ類
- mako:アオザメ
- gattuccio:ハナカケトラザメ
- verdesca:ヨシキリザメ
こうした一般名の多くには、イタリア語でサメを示す言葉が含まれていないにゃ。
たとえば、ハナカケトラザメを示す「gattuccio」という名前だけを見ても、消費者がサメの仲間だと判断するのは難しいにゃ。
📊 ミラノ圏の698人にアンケートを実施したにゃ
研究チームは2024年5月、ミラノとその周辺に住む成人を対象にアンケートを行ったにゃ。
アンケートは、研究者やインスブリア大学のSNSを通じて広められたにゃ。
900人が参加し、そのうち調査条件を満たしたミラノ周辺の成人698人が分析対象になったにゃ。
質問では、次のような内容を調べたにゃ。
- サメの生態や保全についての知識
- サメに対する印象
- 魚介類とサメ肉の購入経験
- イタリアで使われる魚の一般名を食べた経験
- サメ肉の健康リスクについての認識
- 情報を知った後の購入意向
- サメ由来だと分かる表示への賛否
🦈 「サメ肉は買っていない」と思っていた人たち
「サメ肉を購入したことがありますか」という質問では、92.7%が「ない」と答えたにゃ。
購入経験があると答えた人は7.3%だったにゃ。
ところが、ニシネズミザメ、アブラツノザメ、ホシザメ類、アオザメ、ハナカケトラザメなど、実際にイタリアで使われる一般名を示して食べた経験を尋ねると、結果が変わったにゃ。
- 26.7%が、いずれかを食べたことがあると回答した。
- 54.9%は、食べたことがないと回答した。
- 18.4%は、食べたかどうか分からないと回答した。
論文の要旨と考察では、食べた経験がある人を約28%としてまとめているにゃ。
最初の質問でサメ肉の購入経験を否定した人の中にも、一般名を示された後で、サメ種を食べていたことに気づいた人がいたにゃ。
⚠️ サメ肉と健康リスクの認識にも差があったにゃ
回答者の93%は、魚や海洋生物が水銀などの汚染物質を蓄積する可能性を知っていたにゃ。
一方で、サメ肉を食べることに健康上のリスクがある可能性を認識していた人は、約30%にとどまったにゃ。
サメは食物連鎖の上位にいる種が多く、種や個体によっては水銀などの汚染物質を高い濃度で蓄積することがあるにゃ。
ただし、すべてのサメ肉が同じ濃度で、食べれば必ず健康被害が生じるという意味ではないにゃ。
種、個体、漁獲海域、摂取量、食べる人の年齢や健康状態などによってリスクは異なるにゃ。
💡 情報を知った後、購入意向はどう変わった?
アンケートの後半では、回答者にサメの生態、保全状況、イタリアのサメ肉貿易について短い情報が示されたにゃ。
その後、サメ肉を今後も購入したいか尋ねると、次のような回答になったにゃ。
- 89.6%:購入したくない
- 6.8%:どちらともいえない
- 3.6%:購入したい
さらに、一般名で販売される魚がサメ種であることや、汚染物質を蓄積する可能性について情報を示した後では、購入したくないと答えた人が93.1%になったにゃ。
購入したいと答えた人は2.4%だったにゃ。
この結果は、保全と健康についての情報が、消費者の購買意向に関係する可能性を示しているにゃ。
ただし、この研究で測ったのは、アンケートの中で回答された「今後買いたいか」という意向にゃ。
実際の売り場で購入行動が変化したかを追跡した研究ではないにゃ。
🏷️ 95%が分かりやすい表示を求めたにゃ
回答者の95%は、販売されている切り身がサメ由来だと明確に分かるラベルやアイコンの導入を支持したにゃ。
研究者たちは、次のような対策を提案しているにゃ。
- サメ由来だと一目で分かる表示
- 種を特定できる明確な名称
- 保全状況や健康リスクに関する情報提供
- 消費者教育と啓発キャンペーン
- 市場と流通に対する規制・監督の強化
論文が重要視しているのは、消費者に「正しい選択をしなさい」と任せきることではないにゃ。
そもそも商品がサメ由来だと分からなければ、消費者は保全を意識した選択をできない。
明確な表示、教育、流通管理を組み合わせる必要があるにゃ。
🧮 にゃぶのサメ関数オペレーションズ・リサーチ[情報施策配分型]
にゃぶのORヒレを動かすにゃ!
消費者へ情報を届ける方法には、商品ラベル、店頭表示、学校教育、SNS広告、健康情報の発信などがあるにゃ。
でも、使える予算や人員には限りがある。
そこで、「どの情報施策へ予算を配分すれば、知らずにサメ肉を購入する人を最も減らせるか」を考えるにゃ。
候補となる施策には、次のようなものがあるにゃ。
- 商品パッケージにサメ由来を示すアイコンを付ける
- 一般名とあわせて「サメ類」と表示する
- 売り場で保全状況と健康情報を伝える
- SNSや学校でサメ肉の一般名を紹介する
- 販売店や飲食店へ表示ルールを周知する
各施策に必要な費用と、どのくらいの人へ届き、認識や購入意向をどの程度変えられるかを比べるにゃ。
限られた予算の中で、知らないまま購入する人を最も多く減らせる組み合わせを選ぶのがORヒレにゃ。
💭 にゃぶの考察:知識だけに責任を背負わせないにゃ
にゃぶがこの研究で大事だと思ったのは、知らない消費者を責めることではないにゃ。
商品名を見てもサメだと分からない。
イタリアでサメ肉が流通していることも知らない。
健康リスクについても十分な情報がない。
その状態で、「消費者が正しく選ばなかった」と言うのは難しいにゃ。
一方で、知識を届けるだけですべて解決するわけでもない。
論文も、価格、味、利便性などが食品の選択に影響するため、啓発だけに頼ってはいけないと指摘しているにゃ。
- 分かりやすい商品表示
- 正確な保全・健康情報
- 流通と販売に対する規制
- 消費者が持続可能な商品を選びやすい価格と品ぞろえ
こうした条件がそろって、初めて「知って選ぶ」が現実の売り場で機能するにゃ。
🌅 これからの波:見える表示から選べる食卓へ
今回の調査では、サメ肉を購入したことがないと思っていた人の中にも、一般名を示されて初めて食べた経験に気づく人がいたにゃ。
これは、消費者が無関心だったというより、サメ由来であることを認識するための情報が不足していた可能性を示しているにゃ。
商品名を正確に書くだけでなく、それがどの生きものなのかまで伝える。
保全状況、漁獲方法、原産地、健康上の情報を理解できる形で示す。
そうすれば、サメ肉を選ぶか、選ばないかを、消費者が自分で判断できるにゃ。
🐚 にゃぶのFAQ:サメ肉と消費者の気づき
Q1:この研究では何を調べたの?
Q2:回答者の28%が、知らずにサメを食べていたの?
Q3:別の魚に偽装されていたの?
Q4:情報を伝えれば、サメ肉を買わなくなるの?
Q5:何を変える必要があるの?
💙 にゃぶりのガブっとコメント
にゃぶ、この研究を読んで思ったにゃ。
知らなかった人を責めても、食卓のサメは見えるようにならないにゃ。
必要なのは、商品を手に取ったときに、
「これはサメの仲間です」
「この種はどんな状態です」
「どこから、どんな漁で来ました」
と分かることにゃ。
知識は、ヒトを自動的にやさしくする魔法ではない。
でも、知らなければ選べなかった人に、選択肢を返すことはできるにゃ。
🎓 博士帽メダル授与
今日のヒレメダルは「食卓のサメを見える化したで賞」にゃ!
一般名、ラベル、保全情報、健康情報。
食卓の向こうにいる生きものを見えるようにすることが、選べる消費の第一歩にゃ。
🔖 参考ヒレ・出典
論文タイトル:Knowledge drives conservation: Tackling the shark consumption issue in Italy – A case study
著者:A. Carabelli, M. Dal Maso, M. V. Carola, V. Ba, M. Carraturo, I. Milani, R. Bettinetti, G. Boldrocchi
掲載誌:Marine Policy, Volume 180, Article 106806
オンライン公開日:2025年6月19日
DOI:10.1016/j.marpol.2025.106806
URL:https://doi.org/10.1016/j.marpol.2025.106806

