ホホジロザメはジャンプする?
ホホジロザメだけではなく、ウバザメ、アオザメ、オナガザメ、ハナザメ、カマストガリザメなど数種類のサメが海面から空中へとジャンプできると言われています。
このジャンプのことをブリーチングと呼びます。
ホホジロザメは大きな個体になると全長5m、体重は1tを超すこともあるというのに、その巨体で水面からジャンプするというのには驚きますね。
ジャンプする理由
ホホジロザメはアザラシのように高速で泳ぐ獲物を狩るために水中からジャンプ(ブリーチング)します。
南アフリカの海では、ホホジロザメの群れが大好物のハイイロアザラシを捕まえるために猛スピードで水中から飛び出す様子が観察されているそうです。
獲物を狩りにいくときのホホジロザメがジャンプ(ブリーチング)の体勢に入る深さは水深26~30m、海面に到達するまでの時間は約2.2秒、この間に時速約10kmから時速約50kmにまで加速しています。
ホホジロザメのジャンプ(ブリーチング)の成功率は40~55%、高さは3mの高さまで飛ぶことができると考えられています(参考:スミソニアン博物館)。
ホホジロザメはブリーチングに多くのエネルギーを消費するため頻繁に行うことはなく、イルカのように海面を楽しそうにジャンプするということはありません。
一般的にはホホジロザメのジャンプは獲物を捕食するための行動とされています。その他の意味もあるのかどうかは研究が進めば明らかになる可能性があります。
ホホジロザメのジャンプの高さはどれくらい?
これまでのホホジロザメのジャンプ(ブリーチング)の高さは3mといわれていましたが、サメのドキュメント番組で4.5mという記録が出ました。
4.5mという見事なジャンプを見せたサメは全長3メートルのオスのホホジロザメ。
ホホジロザメのあの巨体でジャンプの記録更新はすごいですね!
子ザメもジャンプする
カリフォルニアのサーフィンの大会中にホホジロザメの子ザメが水面からジャンプする瞬間が捉えられました。
海洋生物学者クリス・ロウ博士によると、ホホジロザメの子ザメ によるジャンプ(ブリーチング)はまったく珍しいことではないそう。
子ザメは狩りの練習や寄生虫を払うためにジャンプ(ブリーチング)するのではないかと見られています。