※当ブログは記事内にプロモーションが含む場合があります。

水族館とサメ

仙台うみの杜水族館で世界で最も美しいサメ「ヨシキリザメ」特別展

2016年9月23日

仙台うみの杜水族館では、世界で最も美しいサメと言われる「ヨシキリザメ」の特別展を開催します。ヨシキリザメは、飼育が難しく生態が謎に包まれているサメです。仙台うみの杜水族館では、日本で唯一、ヨシキリザメの生体展示を行っており、長期飼育に挑戦しています。

仙台うみの杜水族館がヨシキリザメを展示する理由は以下の3つ。

  • 地域とのつながり: 宮城県気仙沼はサメの水揚げ日本一。ヨシキリザメを展示することで、地域の人々とのつながりを深め、復興を支援したい。
  • 教育への貢献: ヨシキリザメを通じて、海の生き物や自然環境への関心を高めたい。
  • 研究への貢献: ヨシキリザメの飼育を通じて、生態に関する新たな発見を目指し、研究に貢献したい。

仙台うみの杜水族館では、ヨシキリザメの長期飼育を目指し、水族館開業前より調査・研究を重ね、水流・照明・障害物等の水槽内環境の最適化を極力図り、傷等に使用する薬品や対応を検討実施しながら、長期飼育に向け努力を重ねています。
「ヨシキリザメ」の特別展は、ヨシキリザメの美しさだけでなく、その生態や人との関わり、そして飼育の難しさなど、様々な側面からヨシキリザメを紹介する貴重な機会です。

以下、プレスリリース原文です。

世界で最も美しいサメ「ヨシキリザメ」とは何物なのか

海と人、水と人との、新しいつながりを「うみだす」水族館、『仙台うみの杜水族館』では、9月17日(土)~2017年1月9日(祝・月)の期間、「世界で最も美しいサメ」と呼ばれている「ヨシキリザメ」についての特別展を実施いたします。
「ヨシキリザメ」は飼育実例が少なく、その生態の多くが謎に包まれています。開業前より長期飼育に挑戦をし、現在日本で唯一生体展示をしている『仙台うみの杜水族館』。「ヨシキリザメ」とわたしたちとの深い関わりや、試行錯誤を重ね、飼育を通して分かってきたことを、特別展を通してお届けいたします。

ヨシキリザメ
英名:Great blue shark, Blue shark
学名:Prionace glauca
メジロザメ科長い頭部に流線型のスマートな体、大きく真っ黒な目が特徴的な「ヨシキリザメ」は、世界中の海に広く分布しています。英名で「ブルーシャーク」という名のとおり、鮮やかなインディゴブルーの背中と真っ白の腹部とのコントラストは大変美しいことから、世界で最も美しいサメとも言われております。水から引き上げるとすぐにグレーに変色してしまうため、水中を泳いでいる時にしか見ることのできない美しさといえます。ヒレはフカヒレの原料になり、はんぺんやかまぼこなどの練製品としても活用されています。

 

◎長期飼育に挑戦中!

 

『日本唯一、ヨシキリザメの生体展示』

仙台うみの杜水族館で世界で最も美しいサメ「ヨシキリザメ」特別展

『仙台うみの杜水族館』では、現在2尾の「ヨシキリザメ」を飼育しています。青く美しい「ヨシキリザメ」は、世界三大漁場と知られる三陸の海と縁が深い生きものです。しかし飼育事例はとても少なく、現在生きている姿を展示しているのは日本で唯一、『仙台うみの杜水族館』だけです。現在展示しているヨシキリザメの1個体は、6月21日に搬入され、当館での飼育日数を日々更新しています(9月14日現在、86日目)。

 

                場所 : 1階 大漁 宝のうみ

 

◎ヨシキリザメの生態・分布から、人との関わりを紹介
『わたしたちとヨシキリザメとの関わり』

宮城県は三陸の海の恵みを受け多種多様な水産物が水揚げされています。そのなかでも気仙沼は「サメ」の水揚げ日本一を誇っています。水揚げされるサメのなかで、現在最も多く水揚げされているのは「ヨシキリザメ」であり全体の約8割を占めていると言われています。気仙沼では古くから、フカヒレなどの水産加工業を通して、「ヨシキリザメ」と深く関わってきました。今回レクチャールームでは、「ヨシキリザメ」の知られざる生態や気仙沼とのつながり、漁獲方法などを紹介します。さらに『仙台うみの杜水族館』で「ヨシキリザメ」を展示するまでに至った数々の貴重なシーンを、ドキュメント映像として放映します。(映像協力:宮城テレビ

◎仙台うみの杜水族館、挑戦3年目で分かったこと、その知見を紹介
『ヨシキリザメの飼育を通して分かったこと』

『仙台うみの杜水族館』では開業前より、三陸の海と縁が深い「ヨシキリザメ」を飼育・展示しようと、数々の漁に出てきました。しかしながら、飼育実例が少なく、謎に包まれた「ヨシキリザメ」の展示は全てが手探り状態であり、挑戦3年目にしても未だ分かっていないことが数多くあります。

このコーナーでは、「ヨシキリザメ」を展示するまでの工程(採集方法や輸送、水槽への搬入方法など)をはじめ、餌や水槽環境などを紹介します。さらにこれまでの飼育を通して得られたさまざまな知見や飼育状態をより良好にするための今後の課題などを紹介します。

また、サメの歯の骨格標本や、貴重なヨシキリザメ(幼魚)の液浸標本、約180cmの「ヨシキリザメの冷凍標本」を展示。「ヨシキリザメ」の肌ざわりや質感を体感していただくために、冷凍標本には実際にふれることができます。

『仙台うみの杜水族館』では、多くのお客さまに「ヨシキリザメ」の魅力をお伝えできるよう長期飼育を目指すための挑戦を続いてまいります。

◎ヨシキリザメに詳しくなろう!
『ヨシキリザメクイズラリー』

特別展期間中、館内を巡りながら「ヨシキリザメ」について学ぶことができる「ヨシキリザメクイズラリー」を実施します。問題に答えて、暗号を解読すると素敵なプレゼントがもらえるかも!?

<水族館としての役割>
当社では、①レクリエーションの場②自然保護の推進③生きものを通じた教育④自然環境や海洋生物に関する調査・研究という4つの項目を、水族館の存在意義として捉えています。ご来館されるお客さまに“海の生きものたちの様々な面白さ”を伝えながら、地域社会に貢献する活動や、水族館が進めるべき自然保護・海洋生物に関する調査/研究を同時に進めることも大切なことと考えています。

<『仙台うみの杜水族館』で「ヨシキリザメ」を飼育する意義>
仙台うみの杜水族館でのヨシキリザメの飼育展示は、水族館開業前より調査・研究を重ね、水流・照明・障害物等の水槽内環境の最適化を極力図り、傷等に使用する薬品や対応を検討実施しながら、長期飼育に向け努力を重ねています。このことによりヨシキリザメを飼育展示することで資源保護や漁業に役立つ情報を得ることができ、得られた情報を正しく、多くのお客さまに伝え、三陸をはじめとする地元東北の海の自然や、種そのものの魅力、自然保護の啓発につながると考えています。

宮城県は、三陸の海の恵みを受け多種多様な水産物が水揚げされる地であり、その中でも、気仙沼はサメの水揚げ日本一を誇ります。しかしながら、東日本大震災の甚大な被害を受け、気仙沼港でも水揚げ量は激減しました。その後、復旧・復興事業に力を注ぎ、少しずつではありますが回復の兆しを見せています。そしてそのサメは「フカヒレ」や「かまぼこ」の材料などとして、古くから宮城県の人々と密接な関わりのある生きものです。それにもかかわらず、実際に生きた姿を見ることは難しく、その姿を当館で見て、感じることは、地域文化を知る上でも意義深く、こうした海や海からの恩恵、海と共に生きる文化や被災地の現状を伝え続けていくことが、復興や発展につながると考えています。

【特別展】世界で最も美しいサメ「ヨシキリザメ」とは何物なのか

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
シャーク・アクティビストReinoとにゃぶり

シャーク・アクティビストReino

シャーク・アクティビストのReinoです。 サメ専門ブロガー&YouTuberとしてサメの生態や保全についてお伝えしています。 佐賀県唐津市生まれ、東京育ち。 慶應義塾大学文学部卒業。 保有資格は環境社会検定試験(eco検定)、日本さかな検定(ととけん)3級🐟 関心があるのは、哲学、サメの保全、環境倫理学、水産学、SDGs14。 好きなものは、7 MEN 侍、SixTONES、永瀬廉(King & Prince)。ブログの執筆と監修を行っています。

-水族館とサメ
-