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サメを学ぶ

白目をむいて昆布を食べるホホジロザメ!迫力はアザラシ級、相手は海藻!?

© Reino / Sharkspedia. AI-generated reproductions or full translations must not substitute for the original article. Please cite and link to the original source.

にゃぶり
にゃぶり
昆布にそこまで本気出すなにゃwwwwww

白目をむき、大きな口を開けてガブッ。
ホホジロザメが全力で噛みついた相手は、アザラシでも魚でもありません。海面に浮かぶ海藻です。

白目をむいてガブッ!!
そして相手は昆布。

にゃぶり
にゃぶり
この落差が強すぎるにゃな!ヒレばんばんしたにゃ!wwwww

なお、動画に映っている海藻が、日本で食用にされるマコンブなのかは分かりません。英語で「kelp」と呼ばれる大型の褐藻類を、この記事では見た目の分かりやすさから「昆布」と呼びます。

この映像は、南カリフォルニアの沿岸でTheMalibuArtistが撮影し、2022年に公開したものです。撮影者は動画の説明文で、大きな若いホホジロザメが浮いている昆布へ噛みついているように見えると書いています。いくつかの場面では食べているようにも見えるが、なぜなのかは分からない、とも述べています(TheMalibuArtist 2022)。

白目をむいて昆布を食べるホホジロザメ

動画のホホジロザメは、海面に浮かぶ昆布へ近づくと、大きな口を開けて噛みつきました。
しかも、眼球を後ろへ回し、白目をむいたような顔になっています。

ホホジロザメ界の食レポとしては、迫力だけなら完全にアザラシ級です。メニューは海藻ですが。

にゃぶり
にゃぶり
白目むいてガブッ!!相手、昆布。落差が強すぎるにゃ!

ただし、動画だけでは、ホホジロザメが昆布を飲み込んだのか、そのまま吐き出したのかまでは分かりません。

「昆布を食べるホホジロザメ」というより、「昆布を本気で噛んだホホジロザメ」と呼ぶ方が正確です。

昆布から何を守りたかったの?

ここで気になるのが、ホホジロザメの白目です。

昆布には鋭い歯も爪もありません。
では、ホホジロザメは昆布の何から目を守ろうとしたのでしょうか。

ホホジロザメは獲物へ攻撃するとき、眼球を後方へ回すことがあります。この動きは、暴れる獲物の歯や爪が目に当たる危険を減らすための防御行動だとして知られています。

アザラシへ噛みつくなら、目を守る理由は分かります。
相手が昆布となると、話が変わります。

動画だけでは、何をきっかけに眼球を回したのかまでは分かりません。昆布を危険な相手だと判断したというより、噛みつく動作に合わせて、目を守る行動も出た可能性があります。

にゃぶり
にゃぶり
相手は昆布だけど、ガブッといくなら目はしまっとこ!だったのかにゃww

昆布が反撃してくる可能性は、ほぼありません。
それでも目を守りながら全力で噛みつく姿からは、ホホジロザメのガブッに対する妥協のなさが伝わってきます。

ホホジロザメが海藻を噛んだ記録はある

ホホジロザメが海藻を噛む行動は、研究者にも記録されています。
南アフリカのシール島でホホジロザメを観察した研究では、1匹のホホジロザメが海面に浮かぶ褐藻へ近づきました。
サメは褐藻へ向かって泳ぎ、ぶつかったあと、軽く噛んだと報告されています(Hammerschlag et al. 2012)。

この研究でホホジロザメが噛んだ海藻は、コンブ属の一種(Laminaria sp.)だと記されています(Hammerschlag et al. 2012)。種までは特定されていませんが、論文上も本当にコンブの仲間です。

にゃぶり
にゃぶり
まさかの、ほんとに昆布だったにゃ!

研究チームは、この行動を食事ではなく、海面に浮かぶ物体を調べる行動として紹介しています。

ホホジロザメは手を使えません。見慣れないものを見つけたときには、近づいて見たり、鼻先を当てたり、口で噛んだりして、その正体を確かめます。

歯と歯ぐきが、物に触れた感触を受け取る器官として働いているのではないかと、研究チームは考えています。ホホジロザメは口へくわえた物体から、触った感触の情報を得ている可能性があります(Hammerschlag et al. 2012)。

つまり、このホホジロザメも昆布を食料として選んだのではなく、

にゃぶり
にゃぶり
「これは食べられるものなのかにゃ?」

と、ひと口噛んで確認していたのかもしれません。

同じ研究では、ホホジロザメが褐藻のケルプを調べた行動が8件記録されています。ケルプへ近づいて軽く噛んだ例や、水面へ浮上して噛みついた例のほか、周囲を旋回する、目で確かめる、体で触れるといった行動も見られました(Hammerschlag et al. 2012)。
つまり、ホホジロザメがケルプへ興味を示す行動は、一度だけの偶然ではありません。

にゃぶり
にゃぶり
昆布、思ったよりホホジロザメに注目されてるにゃww

Hammerschlagらは、1997年から2010年に南アフリカのシール島で、ホホジロザメが海面の浮遊物を調べた26件の行動を記録しています。そのうち8件は、褐藻のケルプに対する行動でした(Hammerschlag et al. 2012)。

観察日 ホホジロザメの行動
2001年8月11日 ケルプへ近づき、ぶつかったあと、軽く噛んだ。
2002年7月18日 ケルプへ向かって口を大きく開けた。
2003年7月25日 8時27分 ケルプの上で水面を破って浮上し、噛みついた。攻撃時にケルプの上を移動していたアザラシの群れと取り違えた可能性がある。
2003年7月25日 11時21分 水面に現れ、ケルプを噛んだ。
2004年7月7日 ケルプの上で水面に現れた。
2005年7月8日 浮いているケルプを目で見て、接触しながら調べた。その後1時間以内に、さらに2匹のホホジロザメが続いた。
2005年7月31日 島から約200mの場所でケルプの周囲を旋回し、水面のケルプに触れた。
2010年7月12日 ケルプを目で確かめ、接触した。

にゃぶり
にゃぶり
アザラシの群れかと思ってガブッ!相手は昆布。誤差が海すぎるにゃ!ヒレツッコミ止まらないにゃ!ww

噛まれたのは昆布だけではない

26件のうち、ケルプ以外の18件では、人工物や果物、イカの甲などが調査の対象になりました。カヤック2艇、ポテトチップスの袋、ビニール袋、メッシュの袋、青い発泡マット、ブイ、曳航カメラ、白い発泡フロート、黒いプラスチックの板、リンゴの芯、オレンジ、イカの甲が並んでいます。大きさは20cmから250cm、色は白、黄、青、緑、茶でした(Hammerschlag et al. 2012)。

昆布だけが特別に注目されたわけではありません。ホホジロザメは、海面に浮かぶさまざまな物体へ近づき、目や口、体を使って確かめていました。

にゃぶり
にゃぶり
カヤックまで噛んでるにゃ……調べる対象の幅が広すぎるにゃww

ホホジロザメは草食になったわけではない

ホホジロザメが海藻を日常的な食べ物として利用していることを示す研究は、今回確認した資料にはありませんでした。
海藻を噛んだ記録はありますが、飲み込んだのか、消化したのか、栄養として利用したのかは分かっていません。
そのため、この映像だけを根拠に「ホホジロザメは海藻も食べる雑食性のサメ」と説明することはできません。

同じ研究では、ホホジロザメが海鳥へ噛みついたものの、食べなかった行動が61件記録されています。それとは別に、アフリカペンギンを1羽食べた例も観察されました(Hammerschlag et al. 2012)。ホホジロザメは、噛みついた相手を必ず食べるわけではありません。

Hammerschlagらは、目新しい物体を噛む行動の利点と危険を比べています。ホホジロザメは体が大きく、泳ぎが速く、丈夫な皮膚を持ち、天敵がほとんどいません。噛んで確かめることの危険が小さいなら、食べられるかどうかに関わらず、まず噛んでみることがホホジロザメにとって最も良い方法ではないかと、研究チームは提案しています(Hammerschlag et al. 2012)。

海面に浮かぶ見慣れない物体へ興味を持ち、鼻先や口を使って確かめた可能性が高そうです。
人間も、見慣れない食べ物を前にすると、ひと口だけ試してみたくなることがあります。

ホホジロザメにも、ひと口噛んでから考えたい日があるのかもしれません。

にゃぶり
にゃぶり
気になったらガブっとしたいにゃろ?

にゃぶのヒレ判定

にゃぶり
にゃぶり
昆布にそこまで本気出すなにゃwwwwww

白目をむいてガブッ!!
迫力はアザラシ級。

相手は昆布。

食べ物として選んだのか、正体を確かめるために噛んだのかは分かりません。
それでも、目まで守りながら昆布へ噛みつくホホジロザメの姿は、一度見たら忘れられません。

ホホジロザメは、映画で描かれるような怖い捕食者という一面だけを持つ動物ではありません。海面に浮かぶ物体へ興味を示し、ときには人間が予想もしなかったものへ鼻先を近づけます。

その結果、白目をむいて昆布へガブッ。

ホホジロザメの行動は、まだ分かっていないことだらけです。

参考文献一覧

  1. Hammerschlag, N., Martin, R. A., Fallows, C., Collier, R. S. & Lawrence, R. (2012) Investigatory Behavior toward Surface Objects and Nonconsumptive Strikes on Seabirds by White Sharks, Carcharodon carcharias, at Seal Island, South Africa (1997–2010). In M. L. Domeier (Ed.), Global Perspectives on the Biology and Life History of the White Shark, pp. 91–103. Boca Raton, FL: CRC Press. https://www.researchgate.net/publication/284851768_Investigatory_Behavior_toward_Surface_Objects_and_Nonconsumptive_Strikes_on_Seabirds_by_White_Sharks_Carcharodon_carcharias_at_Seal_Island_South_Africa_1997-2010
  2. TheMalibuArtist (2022) Great White Shark Takes Bite at Kelp & Incredible Slow Motion Footage. YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=cbqYMCeVM-4 (accessed 2026-08-05).

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シャーク・アクティビストReinoとにゃぶり

シャーク・アクティビストReino

シャーク・アクティビストのReinoです。 サメ専門ブロガー&YouTuberとしてサメの生態や保全についてお伝えしています。 佐賀県唐津市生まれ、東京育ち。 慶應義塾大学文学部卒業。 保有資格は環境社会検定試験(eco検定)、日本さかな検定(ととけん)3級🐟 関心があるのは、哲学、サメの保全、環境倫理学、水産学、SDGs14。 海やサメ以外で好きなのは、橋本涼さん(B&ZAI)。海属性の人が好き。

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